人事

（１）雇用（採用など）

この調査は、社員や従業員を採用をする側（企業・雇用主）が採用される側（被雇用者）に対して参考となる事柄を調べる事をいいます。以前は、「学生運動」「思想関係のチェック」「応募書類の確認」などを名目にして、この種の調査を行っていた会社がありました。
現在では、この種の項目は差別につながる恐れがあるため自粛している企業が多いようです。しかし、会社にとってみれば自らを護り、発展し、経済活動を続けていく為に「産業スパイの排除」「社員による機密漏洩の防止」「非友好的団体からの侵入者の防止」「採用後の適材適所の配置」などの参考資料として、必要な調査を実施しています。

＜主な雇用調査項目として＞

• 現住所の確認
• 家族（家族構成・職業・居住環境・生活状況・資産など）
• 経歴・資格
• 学業（学業成績・得意科目・委員経験・クラブ活動など）
• 通学状況（出席状況・学習状況など）
• 職歴関係（名称・所在地・会社概要・組合・入社経路・部署・職務・勤務状況・賃金・退職理由など）
• 性格
• 素行（日常生活・休日の生活・金銭面・交友関係・周囲の信用など）
• 趣味
• 健康状態（身長・体重・視力・その他)

（２）結婚に際して

調査では、差別につながる恐れのある調査（血統調査など）は絶対にしてはならない事です。しかし、結婚詐欺や二重結婚などを防止する目的のための確認は必要です。
円満な家庭生活を送るためには必要な事柄で、主に聞き込みを中心として行われています。
ただ、最近では特に都市部においては、隣人の生活やプライバシーに干渉しない傾向が強まり、聞き込み調査だけでは本当の真実をつかむことが困難になりつつあります。むしろ行動調査を行い素行や交友関係の確認を行うことが多くなってきています。

　主な項目

　・家族関係
　・経歴
　・職業関係
　・借入金
　・付近の風評

　その他の項目

　・資産
　・資格
　・学業関係
　・性格
　・素行
　・健康状態
　・趣味・嗜好
　・特技
　・宗教
　・交友関係
　・所属団体

（３）素行関係の調査

依頼者の指示に基づいて特定の個人（対象者）の素行に関する調査を行います。現在の社会では、日常生活においてのトラブルや就業規則に反する他社での就業・アルバイト、モラルの欠落などから生じる問題など様々な問題が生じています。
素行調査は、その真相を把握し問題を解決し、自らの生活を護る意味から必要な調査です。主に次のように分けることが出来ます。

①一般的な素行調査
②浮気・不倫の確認と証拠収集
③ある部分を重点的に調査する

現在では、聞き込みによる調査よりも行動の把握を中心とした調査方法が中心となっています。