警察庁からの「興信所業者が講ずべき個人情報保護のための措置の特例に関する指針」

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興信所業者と個人情報の取り扱い

興信所業者が講ずべき個人情報保護のための措置の特例に関する指針

平成16年2月の警察庁からの通知

この通知により、探偵興信所業者が行っている調査業務は、

他人の生命、身体、財産その他の権利利益の保護のために必要な人の所在又は行動に関する事項について、当該他人の需要に応じて調査し、その結果を当該他人に報告する業務

であり、下記の制限の中で、個人の情報を取り扱うように求められています。

利用目的の特定

依頼者における対象者の個人情報の利用目的を確認し、その利用目的が次に掲げる場合のいずれかに該当するときは、対象者の個人情報を取り扱わないこと。

社会的差別・ストーカー・DV

  1. 社会的差別の原因となるものであるおそれがあるとき。
  2. ストーカー行為等の規制に関する法律の「つきまとい等」目的その他違法なものであるおそれがあるとき。
  3. 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律の被害者の所在の調査の目的その他不当なものであるおそれがあるとき。
利用目的を調査対象者に通知しなくてよい場合

利用目的を本人に通知し、又は公表することにより本人又は第三者の生命、身体、財産その他の権利利益を害するおそれがある場合(個人情報保護法の例外規定

  1. 「対象者が依頼者の配偶者(婚姻の届け出のない事実婚を含む)で、民法752条の義務その他法令上の義務の履行確保に必要な調査の時」➡「浮気や不貞の調査」など
  2. 「対象者が依頼者の親権に服する子で、民法820条の権利その他法令上の権利、義務の履行に必要な調査の時」➡「子供の素行調査」「家出の捜索」「イジメ調査
  3. 「対象者が依頼者の法律行為の相手方で、法律行為の判断に必要な調査の時」➡「素行調査」「結婚縁談調査」「身元調査」「個人信用調査」「資産調査」「人探し所在調査」など
  4. 「依頼者が犯罪その他不正な行為の被害を受け、被害防止に必要な調査の時」→「ストーカー調査」「素行調査

指針の全文

興信所業者が講ずべき個人情報保護のための措置の特例に関する指針

第1 目的
この指針は、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号。以下「法」という。) の施行に当たり、興信所業者において個人情報の取扱いに関し講ずることが望ましい措置について定めることを目的とする。

第2 用語の定義
この指針において使用する用語は、法において使用する用語の例によるほか、次に掲げる用語の意義は、それぞれに定めるところによる。

  • ア 調査業務                             他人( 個人である者に限る。以下同じ。) の生命、身体、財産その他の権利利益の保護のために必要な人の所在又は行動に関する事項について、当該他人の需要に応じて調査し、その結果を当該他人に報告する業務
  • イ 興信所業調査業務を行う営業
  • ウ 興信所業者興信所業を営む者
  • エ 依頼者興信所業者にアの事項について調査を依頼した者
  • オ 対象者依頼者が興信所業者にアの事項について調査を依頼した場合において、当該調査の目的となる人

第3 興信所業者が講ずべき措置の特例

1 興信所業者がよるべき指針

個人情報を取り扱う興信所業者は、個人情報取扱事業者であるかないかにかかわら
ず、個人情報取扱事業者に係る法及び国家公安委員会が所管する事業を行う者等が講ずべき個人情報の保護のための措置に関する指針( 平成1 6 年国家公安委員会告示第3 1号。以下「告示」という。) の規定並びにこの指針に従い、個人情報の適正な取扱いを図ること。

2 依頼者の個人情報の取扱いに関する特例
(1) 保存期間
興信所業者は、依頼者の個人情報の保存期間を設けるとともに、依頼者に明確に
示すこと。
(2) 第三者提供の制限
興信所業者は、第三者に提供される個人データに係る告示第4 の2 ( 5 ) エにより、依頼者の同意を得ずに依頼者の個人データを第三者に提供しようとするときは、あらかじめ告示第4 の2 ( 5 ) エ( ア) から( エ) までに掲げる事項を依頼者に直接通知すること。

3 対象者の個人情報の取扱いに関する特例

(1) 利用目的の特定

ア 興信所業者は、取得した対象者の個人情報を依頼者に報告する目的以外の目的
で利用しない
こと。
イ 興信所業者は、依頼者における対象者の個人情報の利用目的を確認し、その利
用目的が次に掲げる場合のいずれかに該当するときは、対象者の個人情報を取り
扱わない
こと。

  • (ア) 依頼者における対象者の個人情報の利用目的が社会的差別の原因となるものであるおそれがあるとき。
  • (イ) 依頼者における対象者の個人情報の利用目的がストーカー行為等の規制に関する法律( 平成1 2 年法律第8 1 号) 第2 条の「つきまとい等」目的その他違法なものであるおそれがあるとき。
  • (ウ) 依頼者における対象者の個人情報の利用目的が配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律( 平成1 3 年法律第3 1 号) 第1 条第2 項の被害者の所在の調査の目的その他不当なものであるおそれがあるとき。

(2) 適正な取得(法第17条)
興信所業者は、依頼者の依頼に基づく対象者の個人情報の取得に当たって、盗聴
器を使用するなどとるべき調査方法が法令に触れるあるいは当該調査方法によって
法令に触れる結果を生じることがないようにするため、必要な措置を講じること。

(3) 利用目的の通知(法第18条)
興信所業者が対象者の個人情報を取得した場合において、「利用目的を本人に通
知し、又は公表することにより本人又は第三者の生命、身体、財産その他の権利利
益を害するおそれがある場合( 法第1 8 条第4 項第1 号) 」
に該当し、その利用目的の対象者への通知等をしなくともよい場合としては、次の場合が考え得ること。

  • (ア) 対象者が依頼者の配偶者( 婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。) である場合であって、当該対象者について民法( 明治2 9 年法律第8 9 号) 第7 5 2 条の義務その他の法令上の義務の履行を確保するために必要な事項について調査を行うとき。
  • (イ) 対象者が依頼者の親権に服する子である場合であって、依頼者が当該対象者に関し民法第8 2 0 条の権利その他の法令上の権利を行使し、又は義務を履行するために必要な事項について調査を行うとき。
  • (ウ) 対象者が依頼者の法律行為の相手方となろうとしている者である場合であって、当該法律行為をするかどうかの判断に必要な事項について調査を行うとき。
  • (エ) 依頼者が犯罪その他の不正な行為による被害を受けている場合であって、当該被害を防止するために必要な事項について調査を行うとき。

(4) 対象者の個人情報の利用の制限
興信所業者は、対象者の個人情報について検索することができるように体系的に
構成した個人情報データベース等を原則として保有しない
こと。

(5) 利用目的達成後の破棄
興信所業者は、対象者の個人情報について依頼者に報告したことにより利用目的
を達成したときは、速やかに対象者の個人情報を破棄すること。

第4 事業者団体の取組み

1 興信所業者をその構成員に有する団体( 以下「事業者団体」という。) 及び事業者
団体をその構成員に有する団体( 以下「事業者団体等」という。) は、その構成員である興信所業者( 事業者団体をその構成員に有する団体にあっては、事業者団体の構成員である興信所業者。以下同じ。) が法、告示及びこの指針に従い、個人情報の適正な取扱いの確保に積極的に取り組むよう、啓発、情報の提供その他の措置を講ずるよう努めること。

2 事業者団体は、その構成員である興信所業者に係る依頼者又は対象者からの苦情を受け付ける窓口を設け、苦情に適切に対応し、問題の解決を図るよう努めること。

3 事業者団体は、その構成員である興信所業者に法、告示又はこの指針に違反する行為があると認めたときは、当該興信所業者に対して必要な改善を求め、又は必要な処分を行うこと。

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